10月31日 東浦町へ行ってきました
「子育てNo1のまち」を掲げている東浦町
人口は岩倉市より少し多い50,096人
トヨタ系の企業が多い刈谷市や大府市に隣接するベッドタウン
公立保育園8園を維持・幼稚園1園・学童(児童館)7ヶ所維持
保育無償化後も独自政策で「副食費実費負担無償」を実現
保育園の数も児童館の数も
岩倉市に似ているように感じる東浦町に
いわくら保育保存会は興味深々でした
どうやって維持できるの?
なんでできるの?
行って聴いてみればいいんじゃない???
そんなこんなで
突然町長へアポを取り行ってまいりました
いわくら保育保存会の3名と
岩倉市の保育の質を守ることを第一公約に掲げている
岩倉市議会議員のほりいわおさん
大変お忙しい中
突然のアポイントにも関わらず
快くお時間を作っていただきました
東浦町長 神谷明彦さん
健康福祉部 部長 馬場厚己さん
健康福祉部 児童館 課長 榊原貴博さん
何でも物怖じせずズバズバ質問する塚崎と
要約筆記の天才
高速タイピングの天才
行政経験を持つ市議会議員
という何とも独特なメンバーでの訪問でしたが
丁寧にお答えいただき
その行政の考え方に頭を打ち付けられるような衝撃でした
まずは主観を含まない
全ての質問と回答を掲載させていただきます
2019年10月31日 10:06〜
Q.保育制度の方向性について
公立、私立、どちらかがいいというこだわりはない
結果として公立が多くなった
これからはこうでなければ保育ができないとは考えていない
柔軟に考えて、民でやってもらえば民でもいい
金輪際ずっとこうであるとは言っていない
昔からたまたま各区に一ヶ所公立保育園があり、保育園しかないから幼稚園の機能もすでに兼ねている
いつのまにか幼保意識したものになっていった
Q.園舎の老朽化問題は?
古いところ出てきている
そろそろ建て替えようかなという話もある
子どもの数は圧倒的に減っている
ある地区の中に2か所あるなら1か所への統合は考えている
Q.1園当たりの規模は?
90名から300名定員
大規模から小規模まで様々
公立保育園は全8園
無償化の関係で人口規模で考えると8園は多いとは聞いている
他の自治体と違い、25年前、無償化前から私的契約児もすべて受け入れしている
(新制度に1号認定になっている)
全体の4割が私的契約児
0-2歳の私的契約児もあるが
待機児童はゼロ
※私的契約児とは:一般的に専業主婦や休職中など仕事に従事していない方の子ども
Q.保育士の不足問題は?
正規の保育士を充足しきれていないため非常勤、嘱託で賄っている
目標は正規で賄いたいと思っていて
その方向性で段階的にすべて正規職員になるように進めている
Q.人件費コストは?
延長と早朝保育は非常勤が必要になる
正規職員で充足できない場合はローテーション
今後は短時間で今いる職員は、短時間でも採用できないよとしていく
嘱託員7.25時間
Q.東浦独自の運営を感じる
私的契約児は25年前からいれている
日本一私的契約児が多い
幼稚園がないから保育園に入るのが当たり前
25年前から認定こども園としての機能をやっていた
人が増えた地域もあった
あちこちに公立保育園が多いと地域間で分散ができる
定員に余裕持っているので、入れないということがまずない
Q.社会の仕組みが変わってきて問題が出てくると思う 町民の高齢化問題は?
きいたことがない
若い世代が引っ越してきて一番最初に驚くことが、働いていなくても保育園に入れること
子どものころから住んでいる人は入れることが当たり前
入れないとなったときのことが心配
人口はもう2-3年がピークでオーバーフローになった時に、保育園入園をどうするか?が懸念ではある
土曜保育、祝日保育あり(一部)、日曜のみない
トヨタ系の職員が多い
トヨタの勤務体制に合わせてやっている
Q.保育分野で他市より下まわるのところは?
児童クラブ4年生まで
児童館が手狭であることが、要望としてある
議論にはなっているが、小学校ではなくで児童館で行っている
そこには保育士を当てている
緩和されたけど正規職員をしっかり配置してみていきたい
Q.副食費の市民の負担が無しにされていると思うが?
今回の無償化だから、じゃなくて、もともと保育料に入っているという考え方
副食費については主食費も保育料に入れて実質無償になっているから
それで有償にするのはどうなのとなって、無償化後もとっていない
所得制限は若干ある
Q.財政についての懸念
全員協議会で報告している
子育て支援日本一を目指すというスローガンで動いているので、議員の反対意見などはほとんどない
町長就任時期から第2子同時無料入所を行なっている
他自治体だと第3子から無料になるはず
Q.子育てが選挙戦の争点になったことは?
ない
当たり前のことは言っている
なんでも無料は嫌いだが
そこで安くするからと打ち出して争点にするつもりもなかった
対立候補も特に争点にしていない
Q.質の高い公立保育園を維持してほしいと要望を出しているが、予算の関係でできないと回答される
財源が一般財源化されているなかでどうやって子育てに予算を組んでいるのか?
どこに自治体が力を入れるのか
今まで力を入れていたところを衰退させていくわけにはいかない
今の行政(福祉)サービスを恒久的に継続する、それが東浦町の町づくり、人口を増やすことになる
こどもについて予算を減ずる理由は特にない
すべての行政サービスは福祉サービス
がたがたな道では転びやすい
市長の目線が作る人の目線ではなく、利用者の目線
そうすると、やり方が変わる
こういう人が使うにはこれではだめだという視点が大きい
お金をつけるにしても、こうでなければいかんという使い方
こうでいんじゃない、とはしない
Q.認定こども園導入は?
2020年4月から
Q.公立私立が併存することで、保育の質で公私保育士が集まって研修をしたり交流をしたりはあるのか?
私立も不慣れなので、当局が介入して入園している
保育の質に、市は関与しなければならない
園長、園長代理、児童館長、課長で集まっている
私立を呼ぶことは今のところないが共有していきたいとは思っている
軌道に乗るまではサポートが必要
私立公立に限らず町内にある限りは責任を持っていく必要あり
公立保育園では教育的要素を保育の中に入れている
家庭、保育園、幼稚園でやるべきことは公立保育園の中でやっている
幼保の違いは根本的にはない
幼稚園が認定こども園になる時のネックは、0〜2歳の乳児
東浦町からのQ.保育の歴史がないという意味は?
保育士の経験年数の歴史
岩倉の幼稚園だと保育経験の蓄積がない
統計的に見ても公私の違いが出てくる
岩倉市の問題点として中間層の保育士が不在
Q.東浦町の保育士中間層の状況は?
おっしゃるとおりで本庁でも中間層が今いない
自己都合退職が多い
今後の課題
質の高い保育は実経験しかない、サポートする上の人が必要だが少ない
今の園長クラスがどっと退職する時期だから再任用してノウハウの活用したい
保育士の入れ替わりが
30人採用しているので、そのくらいのペースで入れていかないと正規職員で賄えない
町長の理解がないとできない
たくさん採用してもやめていく人もいる
大学への営業活動もしている
Q.本庁の非正規率は?
昔から高い
五万人規模の町なので、市レベルの仕事量をこなさなければならないため
非正規は部門移動ないから正規より詳しい
Q.本庁の職員から、保育園ばかり正規をとって…というクレームはないのか?
きかない
保育士が多いから仕方ないとなっている
保育士と本庁の接点があまりない
組合はある
育休の期間は保育士をとる
連続4年育休でもOK
年休も平均10日とっている
Q.東浦町は人口が増えてから市にエントリーするのか?
そこはちょっと…いろいろあるので
住基人口はほぼ横ばい
子どもは減っている
人口増えている中身は、たいてい高齢者が増加
亡くなる人が減ってきている
ここ数年は転出が多い。3年くらいで200〜300人くらい減った
Q.岩倉市年間300人の増減がある 卒園すると郊外に移って家を建ててしまう 東浦町は?
大規模に市街化編入はしていない
宅地を増やせば人口が増えるが、農地が多いが、農振に罹っているからさわれない
名古屋にも接している地域はほぼほぼ市街化してしまって市街地を再開発するしかチェンジをする余地がないから苦しい
ただ思ったように街づくりが進んでいない
人口が増えていくとは思っていないから市街化は限定した区域で
Q.保育士の中間層がいない理由は?
寿が多い
採用の枠が短大卒
適齢期になると保育に頑張ったぞとなって退職される方が多い
インターバルを置いて非正規で、とはある
正規は責任が出る
担任を持つと何十人の子どもを守らないといけない
すぐに親からクレームが来る
アレルギーの問題などもある
昔とは違ってたたかれてもほめても伸びない
指導するとずどんと落ちてしまう
自分がすべていけないと思ってしまう
奮い立たせて完全燃焼しちゃうケースなど
Q.事故対策でカメラを設置してることが多いが東浦町はどうか?
考えたことはないが、池田の事件が起こった後は登園時刻前後にシルバーさんにお願いして見守りをしてもらっている
池田事件の熱が冷めた後は用務員さん的なことになっている
Q.適正な園の規模はある?
とくには考えていない
保育割合より余裕を満たして園児を見ている
それに対して園舎がどれくらいかになってくる
今は適正だと思っている
今後増設は考えていない
老朽化では区内での老朽化
手狭になるかどうかは別問題
子どもが保育園に来ること自体が楽しいことが理想
目線が使わせてやる目線ではない
こども目線であるべき
保育士は保護者目線になっている
ここが一番
子育て支援という言い方はしていない、子ども支援といっている
子育てじゃない、子育ち
保育所の概念が、教育の要素が入っているのがちがう
本来は幼稚園が保育の要素を入れている
でないとできない
カリキュラムは全園統一
Q.支援児の退園などは?教育要素が入っているが適応できるのか?
支援児さんも一緒にやる保育園だから絶対あり得ない
一人に一人つけている
ADHDは1対1
Q.保育園の園舎のパターンが色々ある?
個室、フルオープン、セミオープン、ロの字、平屋
20年前が一番新しい
緒川保育園はフルオープン
冷暖房のコストはかかる
カーテンなどで冷気が逃げないようにはしている
今年、普通教室に全部エアコンに入れた
あとは
すべて保育園に入れるのがベストだとは思っていない
家庭に合わせた育ちを尊重したい
風潮として幼稚園より保育園
町の一般財源として一人当たり年間60万出ている
家庭で保育している人には、保育園に入れている人とギャップあるから、家庭保育している人に対して月1万出すということをやろうとしたら議会に反対されて否決された
こういった家庭保育手当の提案は全国初
給付することによって家庭に関わりが持てる、必ず窓口に申請に来ないといけないから虐待も分かる
連絡の取れない子供を見つける
予算はそこまでかからない
家庭保育している人はそんなにいない
議会の反対理由は、予算じゃない
行政側から出した提案を議員が否決するということは住民の本意
住民に否決されたということ
なので、次行政から出すことはない
行政から出すのは筋が違う
議員からの再提案ならあり得る
連絡取れない子供を見つけるのは、赤ちゃん訪問で家庭環境チェックを
100%しているからリストはできている
検診は国の検診よりも手厚く回数が多い
それで来なければ自宅まで行く
その他
町長の理解が得られなければできない政策
任せられているので提供できる
1時間を少し超えるお時間をいただきました
この行政の姿勢をお読みになって
皆さんはどう感じたでしょうか?
昼食後、実際に園を見せていただきました
お忙しい中お時間をいただき
本当にありがとうございました(^^)
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